カンナビゲロール(CBG)の薬理学的症例(総説)


2021/01/14



当学会にカンナビゲロール(CBG)についてのお問い合わせがありましたので、最近のレビュー論文から「THE PHARMACOLOGICAL CASE FOR CANNABIGEROL (CBG)」の翻訳をしました。

2020年11月末現在の情報としてダウンロードしてご活用下さい。

概要

テトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC)やカンナビジオール(CBD)などの個々のカンナビノイド及び医療用大麻は、メディアと科学論文の両方で注目を集めています。

しかし、大麻草は100種類以上のカンナビノイドを産生し、カンナビゲロール(CBG)は最も豊富な植物性カンナビノイドの前駆体分子としての役割を果たしています。CBGはカンナビノイド受容体においてΔ9-THCとCBDの間に親和性と活性の特徴を示すが、α-2アドレナリン受容体及び5-HT1Aとの相互作用において特異的なようです。

研究は、CBGが神経疾患(例えば、ハンチントン病、パーキンソン病、多発性硬化症)、炎症性腸疾患の治療に可能性があることだけでなく、抗菌活性を有することを示しています。この規制されていない植物性カンナビノイドの商業的使用への関心が高まっています。

このレビューでは、CBGのユニークな薬理学、その可能性のある治療上の有用性に関する我々の現在の知見及びその潜在的な毒性学的な危険性に焦点を当てています。

CBGの潜在的な治療可能性

・神経保護とニューロモデュレーション(神経修飾)
・消化器疾患
・メタボリックシンドローム
・抗菌剤

今後の課題

CBGに関する研究はまだ初期段階にありますが、多様な治療ニーズに対応することが期待されています。ここでは、その薬理作用に基づいて、特定の疾患や病状に対する薬物治療レジメンを改善するためのCBG及びその誘導体の潜在的な適応症を強調します。しかし、これらの用途は、CBGがどのように安全かつ効果的に使用できるかをさらに理解するための追加研究に依存しています。
(省略)
ヘンプの規制緩和に伴い、規制されていないCBDオイルの使用が劇的に増加していることを考えると、薬理学の世界でもCBGの使用が爆発的に増加する前に、CBGの研究を行うことが望まれます。

原文
https://doi.org/10.1124/jpet.120.000340



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ダウンロード:カンナビゲロール(CBG)の薬理学的症例(2020)

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